豪徳寺で招き猫パワー注入してきました。ぶらぶら歩きが楽しいエリアでした

猫も神社仏閣も大好きな私ですが、招き猫にまつわるお寺が、こんな近くにあることは全く知りませんでした。

そのお寺は、豪徳寺

東京都世田谷区にあり、招き猫発祥の地といわれています。
(招き猫の起源については諸説あります。)

東急田園都市線三軒茶屋駅から、世田谷線に乗って、トコトコと行ってきました。
猫好きなら一度は行ってみたい場所です。

たくさんの招き猫に会えるだけでなく、周辺の商店街での食べ歩きも楽しいエリアでした。


豪徳寺と招き猫の関係。ひこにゃんとも親戚?


豪徳寺招き猫発祥の地とされているのは、ある言い伝えのためです。

江戸時代初期、江戸に滞在中だった彦根藩(現在の滋賀県)藩主の井伊直孝は、鷹狩りの帰り道、偶然見かけた猫の手招きに応じて、豪徳寺の敷地に入りました。

お寺で住職の話を聞きながらお茶をしていると、急に天候が変わり、周囲を雷雨が襲いました。猫のおかげで雷雨を避けることができた井伊直孝は、縁起が良いと喜び、大金を寄贈し、寺を改築、菩提寺としたそうです。

それまでの豪徳寺はボロボロの貧乏なお寺だったそうです。

井伊家の菩提寺である豪徳寺には、「桜田門外の変」で暗殺された井伊直弼のお墓もあります。

桜田門外の変:安政7年3月3日(1860年3月24日)に江戸城桜田門外(現在の東京都千代田区霞が関)で水戸藩からの脱藩者や薩摩藩士が彦根藩の行列を襲撃、大老・井伊直弼(いいなおすけ)を暗殺した事件

招き猫に願をかけ、願いがかなった後、豪徳寺に招き猫を奉納すると、さらに願いが叶うという言い伝えがあります。
そのため豪徳寺には奉納された招き猫たちがたくさん。奉納所からあふれるほど多くの数の招き猫が納められています。

井伊家が彦根藩の藩主だったことから、滋賀県彦根市のゆるキャラの「ひこにゃん」は、このエピソードをベースに誕生したそうです。つまり、ひこにゃんは豪徳寺の招き猫の親戚ではなくて、本人(本猫)というわけですね。2007年にはひこにゃんが豪徳寺を参拝しています。

 

ひこにゃんの豪徳寺訪問

*出典:国宝・彦根城築城400年祭実行委員会ブログ

<豪徳寺>

住所:東京都世田谷区豪徳寺2-24-7

電話:03-3426-1437

営業時間
春彼岸中日~秋彼岸中日 開門6~18時(受付8~17時)
秋彼岸中日~春彼岸中日 開門6~17時(受付8時~16時30分)

アクセス
東急世田谷線・宮の坂駅から徒歩5分
小田急線・豪徳寺駅から徒歩12分


いよいよ豪徳寺。広い敷地ときれいな空気が印象的


豪徳寺の最寄り駅は、宮の坂駅ですが、先ほどまで降っていた雨も上がったので、少し歩こうと、その先の松陰神社前駅で電車を降りました。
世田谷線は三軒茶屋駅から下高井戸駅までの約5キロの距離を結ぶ路線ですが、10駅しかないので、駅と駅の間がとても短いんです。

昔ながらのレトロな雰囲気がとても落ち着きます。

途中で買ったアイスコーヒーを飲みながら、住宅地を道沿いにぶらぶら歩くと、豪徳寺の入り口があります。

正門(山門)から入ると、参道の先にある巨大な香炉が目に入ります。

参道を歩いていくと、左手に三重塔が建っています。

敷地は広くて、きれいに整備されています。空もとても広く見えます。
この日は家族3人で行ったので、お互いに写真を撮ったり、木造の建物の中をのぞいたり、咲いている花を観賞したりしながら、境内をゆっくりと散歩しました。

おみくじを引く人、写真を撮る人、スケッチをする人、絵馬を奉納する人。昨今の猫人気(ネコノミクス)のおかげか、大勢の人がいましたが、境内は静かで、のどかな雰囲気に包まれていました。その場所にいるだけで、心がきれいになるような感じです。

参道をまっすぐ歩いた先の「仏殿」と「本殿」の間に、猫を祀った「招福殿」があります。

井伊直孝をお寺に招いて、お寺の再興のきっかけをつくった猫は、亡くなった後、和尚さんに弔われ、後に「招猫堂」が建てられました。

その「招猫殿」の横には、願が成就したお礼として、数多くの招き猫が奉納されています。

ここの招き猫の特徴は、小判などの縁起物をもたず、シンプルに右手を挙げていること。

言い伝えによると

  • 小判などの縁起物を持っていない理由は、招き猫は「気づき」と「チャンス」を与えてくる存在で、結果(小判)を与えてくれるわけではないということ
  • 右手を挙げている理由は、武士にとって左手は不浄の手とされているため

だそうです。

かわいい招き猫ですが、とても深い意味がこめられています。

帰りに、さきほどの三重塔の先にある井伊家の墓所ものぞいてみました。
(「招福殿」からみると西側に当たります。)
こちらも、緑が多くて、気持ちの良い空間でした。

墓所には、猫に招かれた井伊直孝を始め、井伊家の方々が埋葬されています。

出掛ける前は雨が降ったりやんだりしていましたが、豪徳寺に着いたころから、日の光がやわらかく差し始めました。
パワースポットと呼ばれるにふさわしい場所でした。

 


招き猫に元気をもらった後は商店街で食べ歩き


お参りを終えて、小さな招き猫を3ついただいて、すっかり元気をもらいました。

写真の招き猫は、1体300円の「豆サイズ」(ケースなし)です。「豆サイズ」(ケース付き)は500円。

豪徳寺で入手できる招き猫は全部で9種類あり、一番大きい猫(約30センチ)は5,000円でした。お店やオフィスに飾るのであれば、大きいサイズがいいかもしれません。

帰りは、小田急線・豪徳寺駅の方へ、またぶらぶらと歩きました。

豪徳寺駅の北側は「山下商店街」、南側は「豪徳寺商店街」と名付けられています。昔は、参道として栄えた商店街だそうです。
いろいろな商店のほか、レストラン、喫茶店、バー、居酒屋なども充実しています。

さすが豪徳寺に近い商店街というだけあって、猫にまつわるグッズがたくさん飾られたり、売られたりしていました。
クレープやソフトクリームやを食べながら、レトロな商店街を歩くのも楽しい時間です。

お勧めは

  • 焼き芋専門店「ふじ」さんの焼き芋焼き栗
  • 練り製品「浜口水産」さんのすり身揚げ
  • 和菓子屋「亀屋」さんの招き猫もなか

*出典:世田谷地域密着インターネットショッピングモール「せたがやいち」

さんざん食べ歩いた後は、お寿司屋さんを見つけて、お寿司をつまんで帰りました。

「もうお腹いっぱい」と言いながら帰ったはずなのに、帰宅後は、さっそく3匹の招き猫とわが家のにゃんこがご対面。その様子をながめながら、家族みんなで烏龍茶招き猫もなかをおいしくいただきました。

ちなみに色によって入っているあんの種類が違っています。白い猫にはこしあん、ピンクの猫には白あん、茶色の猫にはつぶあんが入っています。上品な甘さで、何個でも食べられそうです。
賞味期限も20日間と長めなので、お土産にしても喜ばれそうです。縁起も良いですし、ね。

3匹の招き猫たちには、家族のお願い事をそれぞれ聞いてもらいました。

願いがかなったら、また豪徳寺を訪れて、お礼の奉納をしたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

東京都在住。ライター&翻訳者(英語、中国語)として活動中。夫、子ども、猫の3人+1匹暮らし。趣味は、猫と遊ぶことの他、旅行、アクセサリー作り、景色と雪質の良い場所限定でのスキーです。よろしくお願いします。